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逆算思考のメリットとデメリットを解説!起業して成功したいなら必須の思考法

結果を出す人は逆算で物事を考えています。多くの経営者やマーケターもその必要性を訴えています。

 

逆算思考ではゴールを基準として計画を立てるため、期日が明確となり、今の自分に出来る範囲で目標とするゴールを目指すことができます。

 

この記事では逆算思考の考え方とメリット・デメリット、逆算思考を活かす目標設定の方法について解説しています。

 

すでに目標が決まっている方はこの記事を読むことで、逆算思考のメリットを活かして行動計画を立てることができるになります。

 

逆算思考と積上げ思考

何かを始めるときの考え方には「逆算思考」と「積上思考」の2つがあります。これまでお会いしてきたコンサルの経営者はみなさん逆算思考で常に考えています。

 

ここではまず逆算思考と積上思考について解説していきます。

逆算思考

考える男性

逆算思考とは、「ゴールから行動計画を立てる」ことです。

 

目標を立てるときはゴールから逆算で考えることが大切だと、経営者が書かれている本には必ず書いてあります。

 

例えば

「半年後に起業するなら、3か月前には店舗を探す必要がある」

「店舗を探し始める前には、事業計画を作っておく必要がある」

「事業経過を立てるのに、2カ月間は最低みておく必要があるかも」

「それなら・・・」

こういった具合に逆算して起業の準備をするような人は起業しても成功する確率が高くなります。

 

また企業が契約件数を増やすための戦略を考える場合は

「月の売上を1,000万円にするには50万円の商品を20人に提供する必要がある」

「クロージング率がだいたい3割だから60人は商品説明に来てもらう必要があるだろう」

「説明会に来てくれる人数はいつも半数程度だから、120人にセミナーに来てもらう必要があるだろう」

「DMからのセミナーに来てくれる人は10%だから、今回は1200人のリストを集める必要がある。」

「1200人のリストを集めるにはHPから・・・」

このように売上目標に対して徐々に深く掘り下げていくことで、目の前の課題が明確になります。

 

つまり逆算思考は目標が定まっている場合には特に有効な思考法なのです。

 

積上げ思考

積み上げる

対照的に計画を立ててからゴールを目指す思考法は「積上げ思考」と呼ばれてます。

 

積み上げ思考は、コツコツと成果や経験を積み上げていくことで目標を達成しようとする考え方で、「〇〇ができたら起業しよう」というような考え方です。

 

〇〇できたら起業しようという考えは、一見明確なように思えますが、ゴールまでの道のりが明確ではなく、必要な要素もあとから増えてくる可能性があります。

 

資格を取ったけど集客がうまくできなそうだから、集客塾で勉強してから起業しようなどですね。

 

私の身の回りで起業しようと考えている人の多くはこの「資格を取ってから起業しよう」と考えるのがこの例が多い印象です。

 

逆算思考と積上げ思考の違い

本から飛び出する数字

現在から未来に向かっての計画を立てる場合(積みげ上思考)と、未来から逆算で考えて計画を立てる場合(逆算思考)では、ゴールまでの道筋が大きく異なる場合があります。

 

算数を考えると分かりやすいかもしれません。

【逆算思考】

  • 〇×〇=12 (未来→現在)

 

【積上げ思考】

  • 2×〇=■(現在→未来)

 

後者の「2×〇」の場合、今自分の持っている能力に何か掛け合わせることで、■のゴールを目指します。

 

この場合、目指すゴールが明確になっていないので、〇に掛け合わせるもの次第で、■の結果が変わってきます。将来何をしたいかなど、明確な目標が立っていない場合は、積み上げ思考が適していると言えます。

 

一方〇×〇=12という逆算思考での考え方であれば、到達するゴールは決まっていますが、それまでの過程は決まっていません。4×3でも12、2×6でも12となるように、いくつもの到達ルートが見つかります。

 

ダイエットでも食事ダイエットや運動でダイエットする方法があるように、最終的にゴールに到達すればいいのでやり方に決まりはありません。

 

すでに目標がある場合は、やるべき課題が明確にできる逆算思考が良いでしょう。

 

逆算であればいつまでに始める必要があるのか、どれくらステップが必要なのかなど、時間的な計画も立てやすくなるため事業を進めていく中ではとても大切な要素であると言えます。

 

ちなみに逆算思考については、あらゆる本でも紹介されています。

 

例えばイ・ミンギュさんの著書「後回しにしない技術」では逆算スケジューリングとして紹介されていたり、株式会社ファーストリテイリングの代表取締役会長兼社長の柳井さんが推薦している「プロフェッショナルマネジャー」にも記載されています。

 

逆算思考のメリット・デメリット

逆算思考はとてもいい考え方であるのは間違いありませんがデメリットもあります。ここではメリットとデメリットについてもう少し詳しく見ていきましょう。

メリット

メリット

期限が明確になる

逆算思考で行動計画を立てると、必要となる期限が明確になります。

 

「3か月後に試験があるから、参考書を2回繰り返すには最低2カ月前には始めないと間に合わない。」といったように、逆算的に日にちを決定することができるのは大きなメリットです。

 

人間は締切がなければどんどん後回しにして、結局熱が冷めてしまうということも少なくありません。逆算思考は締切日を決めて強制的に行動するスイッチを入れることにも繋がります。

 

最短でゴールを目指せる

最短でゴールを目指せるのも逆算思考のメリットです。

 

ゴールを目指すために必要な要素を洗い出し、それをステップごとに分けて計画を立てるので、途中寄り道することなくゴールに向かって進むことができるからです。

 

積み上げ思考の場合、何かが達成できたら次に進むため、途中でこっちも気になる、あっちも気になるとゴール到達までに時間がかかる場合があります。いつまでも資格取得ばかりして、ゴールに到達できないのが積み上げ思考だとも言えます。

 

成果がでやすい

逆算思考ではゴールが明確になっているので、必要な要素に集中して取り掛かることができます。

 

これから参入する市場を分析してから行動計画を立てることにも直結するため、「マーケットイン」の考え方にも当てはまります。

 

事業を成功させたいのであればマーケットインの考え方である、逆算思考が適していると言えるでしょう。

 

またゴールが明確化されていることで、モチベーションを維持しやすく、継続しやすいのも特徴です。ゴールをイメージできていることは、持続するための力になります。

 

 

デメリット

デメリット

計画を変更しずらい

逆算思考の場合、行動計画を立てて行動するため、途中で計画に支障が出る場合は変更しずらいことが考えられます。

 

計画を変更すると、ゴールから再度考え直す必要があるため、逆算思考で計画を立てる場合は必要な要素を吟味しておく必要があります。

 

ゴールあいまいだと機能しない

逆算思考で大切になるのは、ゴールが明確になっていることです。

 

達成したいゴールが明確でなく、あいまいなものや、実現の可能性が難しいものであった場合、計画が立てづらく意味をなさなくなります。

 

 

逆算思考と目標の立て方

Goal

逆算思考で目標を立てるときに注意して欲しいポイントがあります。それは目標を具体的に「数値化」することです。

 

起業して事業を継続していくには、常に数字を追っていく必要があります。目標が具体的に数値化されていなければ、改善点や計画を立てる際に迷子になってしまいます。

 

例えば起業して100万円の月収を得たいと考えた場合を想定してみましょう。

 

100万円を達成する目標は一見数値化しているのでいいように思えますが、なぜ月収100万円必要なのか、どの様に100万円を稼ぐのか。これが逆算思考で目標を達成する最も重要なポイントになります。

 

数値化した目標に具体性がなければ実現の可能性は限りなく低くなります。ゴールまでの適切なプロセスがわからなければ目標へは到達できません。

 

そんな時は目標達成でよく使う手法に「SMART」の法則を用いるのが効果的です。

 

SMARTの法則とは?

法則

SMARTとは以下の頭文字をとったものです。

 

Specific:(具体性)

Measurable:(計測可能性)

Archivable:(達成可能性)

Relevant(関連性)

Time-bound(期限)

 

目標を達成するために必要な要素をすべて含んでいるのがSMARTの法則です。これに沿って目標を明確化すると、逆算した行動計画が立てやすくなります。

 

ここではダイエットを例にSMARTの法則を考えていきましょう。

 

Specific:(具体性)

ゴールを明確にするのがSpecificになります。

 

ゴールが明確でなければ逆算思考はうまくいきません。抽象的な目標であった場合ゴールのイメージがぼんやりしているため、到達までに必要な行動計画が立てられなくなるからです。

 

Measurable:(計測可能性)

ゴールとする目標が測定可能なものかを明確にすることです。

 

目標を数値化することで、客観的に測定できるようにします。計測できないゴールでは到達したのかどうかもわかりません。

 

ダイエットの例で考えると、「痩せる」という目標だけでなく、「5kg痩せる」といった計測が可能な状態にすることで、進捗状況も把握しやすくなります。

 

Archivable:(達成可能性)

目標とするものが現実的なものかを確認します。

 

2週間で10kg減量するという目標を立てた場合、短い期間で到達するには限りなく可能性が低いですよね。

 

達成することが可能な目標でなければ、モチベーションの維持も難しくなり、計画も立てずらくなってしまいます。目標に手が届くかどうかの「50%:50%」ぐらいの目標が理想的です。

 

51%のように少しでも達成可能な方が、行動を持続しやすいでしょう。

 

Relevant(関連性)

目標とするゴールと、自分にもたらされる利益がリンクしているかを確認します。

 

ダイエットするのであれば、例えば「彼女を見つけたい」「好きなファッションを楽しみたい」「子供の運動会でカッコいい姿を見せたい」など自分にとって利益ある目標と関連させることが大切です。

 

関連性のない目標の場合、なんのためにゴールを目指しているのかが途中であいまいになってしまいます。

 

Time-bound(期限)

期限を設けることはとても大切です。時間的な制約があることで、より具体的な計画を立てることができます。

 

逆を言えば、期限を設けていなかった場合、ダラダラと作業を行う結果となり、途中で投げ出す可能性が出てきます。

 

ダイエットを始めても期限を決めていなければ、途中であきらめる可能性は高くなります。「7月までに」など締切日を決めることで、強制的に行動するスイッチを入れることも可能となるので、期限は必ず設定しましょう。

 

おわりに

いかがでしたか。逆算思考と積上思考には、それぞれにメリット・デメリットが存在します。

 

到達したいゴールが明確な場合は、逆算思考で取り掛かるのが最も効率的で、最短で結果を出すことができます。今現在目標があって、それを成し遂げたいと考えるのであれば、ぜひ逆算思考で計画を立てることをオススメします。

  

自分の強みと弱みを活かすことも、目標設定に役立ちます。こちら記事も参考にしながら、最短で結果の出る流れをつくりましょう。

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