起業と考えると不安になるのは仕方がありません。
しかし本気で起業を考えているなら、それに対して具体的な解決策を見つけなくてはなりません。
一生会社員のままでいいのか。それとも起業して自分のビジネスをもつのか。
今回は起業する際に不安要因となっている原因とそのれに対する解決策をお伝えします。
この記事を読むことで、これから起業する際の不安の原因や解決策を知ることでき、起業に向けて一歩踏み出す勇気が湧いてくるようになります。起業後のビジネスにおいても大切な心構えを解決策ではご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
起業するのが不安な原因は?
起業が不安な原因には大きく4つがあります。どうして不安なのか理解することで、自分なりの解決策が見つかるかもしれません。
お金
起業で最も不安なのがお金の不安です。
会社員の場合は毎月決まった金額が銀行口座に入金されるので、生活のコントロールが行いやすく精神的に安心です。
ですが起業して会社から離れると、誰も給与を払ってくれる人がいません。
会社員を辞めるといきなり収入が0になり、起業当初は毎日が不安の連続です。
これから始める事業に共感し、お金を払ってくれる相手を見つけなければなりませんから、営業活動をしてこなかった人からすればその点も不安でしょう。
収入が入るようになっても一定ではなくバラつきも多いので、コロナのような予測不可能な出来事が起こると一気に収入が減少します。
起業は常にお金の不安と隣り合わせなため、起業をためらう人が多いのです。
家族
家族も起業するときに不安な要素の1つです。
起業することに家族が共感してくれるか心配ですが、家族も起業に対して不安を抱えています。
家族が反対して起業できないといのは珍しくありません。家族が起業を反対するのは世間一般的にみれば普通の反応です。
- 収入が不安
- あなたを信頼していない
- 騙されていると思っている
- 家族の時間が無くなる
上記のようことを家族は考えているから反対しているのかもしれません。
特にお金については独身であれば何とかるかもしれませんが、片方が専業主婦(主夫)だったり、子ども大きかったりすると家族は不安になるのが普通です。
私の身近な方であれば、マイホームと起業を天秤にかけられ渋々家族のためにマイホームを選んだ方がいます。
マイホームを購入してしまうと銀行からの借入金があるため、返済のため収入が不安定な生活になるのが怖くなり、一生会社員を選択されるのです。
また普段の生活態度を見ている家族ですから、起業して成功することが信じられないと考えているのかもしれません。
毎日コツコツ出来るタイプの人であれば信用されるでしょうが、「その場だけ」の人間を家族が信頼できるとは思えませんよね。
誰かにそそのかされて騙されていると思っていることもあります。
独立の話を知人に持ち掛けられて、お客さんを渡すと言っておきながら、独立した直後に「やっぱり大切なお客さんを渡せない」そう言われた同期がいます。
こうしたことが起こる可能性もあるので、家族は起業に対して警戒しているのです。
家族との時間がなくなる不安を抱える配偶者も少なくありません。
起業当初はがむしゃらに仕事に励むことが多いため、子どもや配偶者と話す時間も少なくなります。
私も起業してから子どもと遊ぶ時間や奥さんと話す時間が短くなったと自覚しています。
家族との「時間」を取るのか、起業して「成功」を取るのか、家族はそう考えているから起業に反対するのかもしれません。
精神
起業すると精神的に病む人がいます。
起業するとお金の不安も大きいですが、実は精神的なリスクを背負うことも理解しておくべきです。
起業家にうつ病が多いことを最近は耳にします。
原因としてはいくつか挙げられます。
- 事業計画通りにいかない
- 相談相手がいない
- 借金返済に追われる
事業を始めて計画通りにいくことはほとんどありません。
計画よりも良くなることもあれば、悪くなることもあります。
起業当初は何もかも初めてで、大抵は悪い方向に転ぶことが多い気がします。
相談できるメンターがいれば心の支えとなってくれるので、良い方向に導いてくれるでしょう。
しかし起業当初は相談相手もほとんどいないことから「孤独感」が半端ではありません。
相談できず多額の借入をしているのであれば尚更、精神的に不安定となってしまいます。
「カラダは資本」と言われるように、自分が健康であるうちは起業しながら、収入がなければバイトでもして生活の足しにできます。
しかしうつ病のような精神的な病にかかると、立ち直るまでに相当な時間を要します。
事業がうまくいかず廃業したあとにうつ病にかかる方もいます。
起業後のリスクはお金だけでなく、精神的な病を抱えるリスクありそれが不安の要因となっているのです。
経営
会社員時代に会社の経営に関わっていた人はほとんどいないのではないでしょうか。
そもそも経営に関わっているのであれば、それなりの給与を受け取っていたはずなので、リスクを冒してあえて会社を辞める人は多くないでしょう。
つまり経営経験がない人が起業するのは、いきなり資本主義の広い海に一人放り出されるのと同じです。
起業は誰でもできますが、経営は単に起業しただけで出来るものではありません。
他の起業家が上手に事業を回しているのを見ると、自分ができるか不安になり起業の一歩を踏み出せないのです。
経営はお金の管理だけでなく人も絡んできます。特に人間関係の管理に悩んでいる経営者は話している限り非常に多い傾向にあります。
「従業員が仕事ができない」「スタッフ間の仲が悪い」「いつも人が足りずに現場の仕事をしている」などですね。
起業の不安を解決するには?
起業に対する4つの不安をご紹介してきましたが、解消するにはどういった行動をとるのがベストでしょうか。
私の経験や、これまで読んだ多くのビジネス書から得られた学びから4つの解決策をお伝えします。
解決策
- とにかく小さく始める
- 最低限の生活ができる家計管理
- 自分との約束を守る
- 不安は可視化する
①とにかく小さく始める
起業するならとにかく小さく最小化した状態で始めることが大切です。
スモールスタートとよく言われているので耳にしたこともあるかもしれません。
小さなビジネスを始めて、小さな成功と失敗を重ねることが最も経験値を詰めます。
失敗の数だけ改善策を考えることができるので、その繰り返しにより成功に近づくことができます。
私も広告で「リスティングがいい」「ポスティングがいい」といろいろお金を投資しましたが、結局は直接的な人伝いの方が田舎のビジネスにおいては反応が良かったです。
ユニクロの柳井さんの著書に「一勝九敗」という書籍があるように、「これがいい」と言われている手法でも、自分のビジネスではやってみないと分かりません。
とにかく何度もチャレンジできるくらいのビジネス規模から始める計画を立てるようにしましょう。
②最低限の生活ができる家計管理
生活が成り立たないようでは起業どころではありません。
ですから起業後に収入が極端に減っても、何とか生活できる家計管理をしておくことが起業を継続する秘訣です。
家計を最小化することは、売上が少なくても生活できる精神的な安心感につながります。また個人事業主の場合は浮いたお金をそれだけ事業に再投資することができます。
最低限の生活をするためには、固定費の削減からまずは取り組みましょう。固定費削減は事業においても必須です。
家計であれば、無駄な保険・スマホ代・家賃・サブスクなどをすべて見直します。
ビジネスの場合であれば最初は立派な事務所を構えなくても、自宅やコワーキングスペースを利用して固定費を削減します。
今はオンラインでどこでも繋がれる時代ですから、IT技術を駆使した活動を行っていくことも固定費削減には必須です。
お金の不安を消すために、家計管理をして最低限の生活ができればビジネスでの不安も軽減します。
まずは取り組めるところから実践してみましょう。
③約束を必ず守る
信頼口座という言葉がスティーブン・R・コヴィー氏の「7つの習慣」に出てきます。
信頼口座は信頼される行動を日々行うことで溜まっていく口座です。
相手に信用されることほど、ビジネスにおいてプラスに働くものはありませんから、この信頼口座はお金以上に重要かもしれません。
「あなたから買いたい!」そう思ってもらうことでビジネスが回り出し、自ずと"銀行口座”の残高も増えていきます。
信頼口座で大切なのが相手との約束、自分との約束を「必ず」守ることです。
相手との約束は当然でしょうが、口約束でも守りましょう。
口約束を果たしてくれる人はそう多くはありません。相手が忘れていても、自分から約束を果たすことで信頼度は増します。
また自分との約束も守らなければなりません。
「タバコをやめる」と宣言しても、またタバコを吸っているようでは、その姿を見たときに相手は”信用ならない”と判断するでしょう。
事業の不安を打ち消すには、相手からの信頼を勝ち取ることが重要です。
相手との口約束、自分との約束を忘れないように果たしましょう。
④不安は可視化する
メンタルを強く保つには、現在問題となっている課題と向き合えるようになる必要があります。
悩みや不安がいくつも湧いてくるようでは、重要な課題の解決が図れません。
悩みや不安があるときは頭で考えるのではなく、紙に書いて可視化することが良いとされています。
課題を1つ1つクリアしていけるようにするためには、1つの課題に集中できる時間をつくる必要があります。
紙に書いて可視化することは、脳から一度吐き出された状態になるので、現在の課題に集中できるようになります。
また可視化すると記録だけでなく”記憶”に残りやすくなるため、何度も同じことで頭を悩ませる必要がなくなります。
私はA4用紙に箇条書きにして不安や課題を書き出しています。
実際に不安に思っていることを書き出すと、どうでもいい内容だったりすることも結構あります。
例えば「売上が下がっているけど大丈夫だろうか。」という不安は、ぼんやりしていて達成できるかどうかその時はわからないですよね。
わからないことに気を取られるくらいなら、「どうしたらいいか」を考えるようにしなければいけませんから、そこで気づきも生まれてきます。
不安に思ったら「可視化する」。ぜひ実行してみて下さい。
起業前に行うべき行動についてはこちらにも記載していますので参考にしてみてください。
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まとめ
いかがでしたか?
今回は起業の不安について書かせてもらいました。
悩みの原因は
①とにかく小さく始める
②最低限の生活ができる家計管理
③自分との約束を守る
④不安は紙に書き出す
これら4つが考えられ、解決策としては
①とにかく小さく始める
②最低限の生活ができる家計管理
③自分との約束を守る
④不安は紙に書き出す
が挙げられます。
あなたが起業の不安の原因を理解して、具体的な行動に移せるようになれば幸いです。