「起業」というキーワードでよく検索されているものをご存知ですか。
ラッコキーワード と呼ばれるサイトで確認すると、「おすすめ+起業」や「初心者+おすすめ+起業」がその一例としてあります。
起業したいと悩んでいる人は多いようですが、何をしたらいいかわからず"おすすめ”を検索するようです。
おすすめの起業が良いかと言われると、私はどちらかと言えばオススメできません。今回はその理由と何を軸に起業のアイデアをつくるかを解説します。
この記事を読むことで、なぜ初心者がオススメの手を出してはいけないのか、どういう起業をしたらいいのかが分かるようになりますので、最後までぜひご覧ください。
おすすめの起業を初心者に勧めない理由
『初心者におすすめ』と言われる起業をは私はあまりオススメできません。それには3つ理由がるので、詳しく解説していきます。
1:人には向き不向きがある
起業することに向き不向きがあるように、起業する内容にも向き不向きがあります。
これから生計をなり立てるのですから、どんなビジネスを始めるかはとても重要です。自分に向いていないビジネスを始めてしまうと、起業初心者の方は苦労しかしません。
例えば自動車整備士だった人が、起業したいと思ってネット検索したところ「飲食店経営」がおすすめだったとしましょう。
しかし飲食店での経験がない方であれば、自分にそれが向いているのかどうなのかもわかりません。
容易に儲かりそうだからと、未知の世界に足をつこんでは起業初心者の方はいけません。リスクが大きすぎます。
以前知り合った方に、会社を退職後に退職金を利用してカレー屋をオープンした方がいます。
飲食店の経験は学生時代のバイトしかなく、ただ「起業したい」との想いからカレー屋を勧められ、1,000万円ほどかけて起業したと仰っていました。
しかしお客さんの出入りが少なく、「生活が成り立たなくなったので2年で閉店した。」と笑いながら話しているのを見た時、勧められたからといって容易に始めるべきではないと私は確信しました。
どんなビジネスを始めるかは、今後の継続性を考えると慎重に検討する必要があります。
自分に向いているのかどうなのか、起業する時は今一度自分に問いかけてください。
2:すでに得意な人がいる
おすすめされている起業を勧めない理由の2つ目は、おすすめされている起業にはすでに得意な人が存在するということです。
最近は副業であればプログラミングや動画編集がいいと言われています。
副業程度で稼ぐなら特に問題ないかもしれませんせんが、本業としてやっていく場合、そこには本気でやっているプロが存在します。
そのプロたちと方を並べて仕事をするわけですから、経験や実績で評価される現在では経営していくのが難しいかもしれません。
もちろんプロのプログラマーを雇って仕事を受注することもできますが、いつもお伝えしているようにスモールスタートが一番で起業には大切です。
初めから人を使って仕事をとることはせずに、自分でできる仕事から請け負っていく方がリスクも低く、ビジネスの知識も身についていきます。
今から勉強して得意な人と方を並べようとするのは骨が折れます。それなら自分の得意を活かしてビジネスを始めた方が良いと思いませんか?
3:参入障壁が低いことが多い
資格が必要な仕事であれば、他の人が参入しずらいため、ある程度の仕事を受注できるかもしれません。
しかし一般的におすすめされている起業については、誰でも始めやすいといったものが大半です。
参入障壁とはグロービス経営大学の用語集によると「ある業界に新規参入しようとする会社にとって、参入を妨げる障害のこと」とされています。
税理士や弁護士などの資格は、資格を持っていないと仕事ができないといった「独占業務」が存在ます。
またガス・水道・電気などのインフラ関係は参入障壁が高く、個人が簡単に始めることができるビジネスではありません。
これから始める事業の参入障壁が高いのか低いのかを見極めるのも、起業する上では外せないポイントです。
もちろん高い参入障壁があるからと言って稼げるとは限りませんが、飲食店のように最も儲かりにくい形態のレッドオーシャンに飛び込むよりはマシです。
稼ぐどころが借金を背負う羽目になる可能性も十分考えられますから。
自分に合った起業は?
では、自分にあった起業とはどういったものがあるのでしょうか。
私も過去に色々悩んだ経験があるのでわかりますが、信頼できる人に言われたの考え方を下記に解説していきます。
想い
起業するにあたって大前提になるのが、その仕事を続けられるかどうかです。
行動する前から続けられるか不安なビジネスであれば、初めからやってはいけません。
仕事に情熱を注げるようなビジネスを見つけないと、途中でバーンアウトしてしまうだけです。
起業するとうつ病になる人がいることをは、こちらの記事でもお伝えしました。
精神的に病んでしまうような場合、肉体的なダメージよりもカラダが回復するまでに相当な時間を要します。友人や同僚でうつ病になった人は復帰するまで最短で6カ月かかっていました。
逆に情熱を注げるビジネスであれば、仕事が嫌になることも少なく、成功できる確率があがります。
つまりは好きなことで起業するのが一番いいのです。
もちろんそれが自分の知識を活かせるのが前提ですが、続けていても苦ではないことは、情熱のないビジネスよりもはるかにマシです。
”好きなことを仕事にしてはいけない”という記事も多く見てきましたが、雇われている場合はそうかもしれません。
しかし自分でビジネスを始めるなら、 楽しめるものでスタートした方が100倍いいですよ。
時間
企業のアイデアが思い浮かばない時は、これまで費やした時間を思い出してみてください。
どんなことに時間を費やしてきましたか。
費やした時間が長いほど、そのことに興味を持って取り組んでいたことになります。その時間で知り得た情報や経験は、他の人からすると価値ある内容です。
自分が当たり前と思っていることが、他人にとっては当たり前ではないので、そこにビジネスチャンスが存在ます。
いつも同じことを繰り返していると”みんな知っている”と思う感覚に陥ってしまいますが、あなたが想っているほど相手は詳しくありません。
コンサルや弁護士のような仕事であれば、高度の専門的な知識を有している必要がありますが、見込み客が一般の方であればそれほど高度な専門性を有している必要はありません。
若い方であればzoomやインスタなど使ったことがあるでしょう。しかしこれから起業しようとする中高年の方の場合、それらの技術に触れた機会がそう多くありません。
そういった人に知っている知識を提供するだけで、ビジネスとしてやっている人もいます。
人は興味のあることに時間を費やしているわけですから、そのかけた時間を軸にしてどんなビジネスができるのかを考えると良いでしょう。
お金
時間の視点と同じですが、お金は数字として目に見えやすいので、どれだけ自分に投資してきたかがわかります。
これまで仕事のために投資してきたお金かもしれませんし、趣味にかけてきたお金でもいいのです。
とにかくお金をかけてきたということは、周りの人よりも知っている知識や経験が多いはず。
私も理学療法士として病院に勤務している時は、10年間で300万円近い金額を研修費に当てていました。
お金を投資するということは、自分がそこに価値を見出していたからに他なりません。
その価値を今度は自分なりに解釈して、興味のある人に提供していけばいいのです。
私は10年目以降、経営やビジネス、お金の勉強のために自己投資を始めました。
そのおかげで今は独立して事業を行いつつ、電子書籍やブログ3本から収益が入るストック型ビジネスのモデルも構築しています。
お金を費やして学んだことは必ず自分のビジネスに活かせます。
これから起業しようと思うなら、どこにお金を投資したのかを思い出して見てください。
まとめ
いかがでしたか。
この記事では初心者にオススメされている起業を推奨しない理由には
- 人には向き不向きがある
- すでに得意な人がいる
- 参入障壁が低いことが多い
ことを挙げさせてもらいました。
これから起業するには「想い」「時間」「お金」を軸とした考え方からビジネスを選択するようにすると、やりがいと成果がついてくるようになります。
起業前は考える時間をたくさんとって、自分のことを見つめ直してみましょう。